月姫
Radioheadの「Kid A」、これを聴くにはヘッドフォンだろ!とUSBアンプを中継したセットで、
高見沢俊彦の「月姫」を聴き直した。
うーん、やはりちょっとボーカルが雑。。。
でも原因ははっきりしていて、単純に音域が高い。
この音域でボーカルをこなす(男性)アーティストはあまりいない。
50を過ぎても音楽に挑戦する姿勢、これが高見沢俊彦の姿だと思う。
村上春樹の「海辺のカフカ」に、不完全なものに強く魅かれる、というような記述があるが、
高見沢俊彦というアーティストはその類なのではないか、とふと思う。
世の中のほとんどの人は彼を自身の範疇の外に追いやるけれども、
特定の人は彼の才能に強く中毒的に魅かれる。
「月姫」を聴いていて、ちょっと今一だなと思う部分を見つけながらも、
その違和感がある上にまた聴きたくなる!!
それは全般に渡って「月姫」が優れた楽曲だからではないか?と思っている。
バックサウンドも凝りに凝っている。
そこに不完全さの魅力が加わる。
こういう曲がコンサートで、奇跡的なまでに完璧な曲として帰ってくることがしばしばある。
その会場の雰囲気がもたらす+α、これがライブに行く最大の僕の楽しみ。
高見沢俊彦の限界を求めるRock魂、それは一般的に受け入れられにくいものであるが、
アーティストという意味で本物な人物だ!と素直に思う。